ニュージーランドフェレット

ニュージーランドフェレットの特徴

他種に比べると大柄なフェレットで、雄の大きなものでは体重が2000gを超えるほど成長します。
他の種類の小さなフェレットの2倍程の大きさまで成長することもあるそうで、驚きです。
毛色のバリエーションは多くありません。

特有の「丸顔」と「眼の周囲を囲む黒いパンダ模様」が印象的な可愛らしい顔が特徴で人気のフェレットです。
ただし、やや凶暴な面があり、噛み癖が強く、また体型も大きく力も強いため、初めてフェレットを飼う方には不向きです。

ウサギの天敵として持ち込まれた

この種類は、一番野生に近いと言われる種類ですが、実はその理由には人の手が関わっています。
19世紀の後半、当時英国領だったニュージーランドの地に、約5000匹近くのフェレットが放されました。
この目的は、入植者がニュージーランドに持ち込んだウサギが急激に増えたことと、農作物を食べるネズミが多数いたため、それらを駆除するために、天敵であるフェレットを放ったのです。

この時、フェレットは主に英国と欧州から集められ、出荷されたようです。
ですがフェレットは野生では生存できないことが知られていました。
そこで、ニュージーランドで放す際には、フェレットとケナガイタチを交雑させたミックス種を多く使うこととされました。
船で欧州から連れていく数か月の旅の船中で交雑させ、頭数を増やしました。

ニュージーランドフェレットと呼ばれるこの交雑種はより交雑相手が野生種に近いため、野性味に溢れていると言われるのです。
いわば、人工的に一旦野生種を家畜化したものを、野生でも生き延びることができるように再び人工的に野生化させた種なのです。

交雑相手のケナガイタチとフェレットの違い

ケナガイタチは生まれ持った本能でハンティングをしますが、家畜化が図られたフェレットは、本能的にエサを得るためのハンティングはしません。
兎狩りで活躍するフェレットも兎を捕まえ殺す仕事はできません。
フェレットの仕事は、兎の穴にもぐり兎を追い出し、出口の網に追い込むことです。

豪州では生き残れなかったがニュージーランドでは増えすぎた

ニュージーランドと同じ頃、豪州大陸でも同様の目的でフェレットが放されました。
しかし、気候風土の違いや鷹などの肉食動物の存在で、豪州大陸ではフェレットは野生では生きのびることができませんでした。

一方、ニュージーランドは気候風土が適していたこと、兎より容易に捕まえることが可能なキウイ等の鳥類が多数存在したこと、天敵となる動物が存在しないことから数を増やしました。
現在では100万匹にも及ぶニュージーランドフェレットがいるのではないかと言われます。
増加しすぎたフェレットの生態系への影響・被害は深刻で、一部地区以外では害獣として駆除されるほどです。
さらに、これ以上繁殖しないよう自由な飼育は禁止されます。